4月21日に(株)SUBARU東京事業所にて、WGメンバのラトルノイズ体験会を実施しました。
ラトルノイズ小WGでは、ギヤやスプラインのような「ガタ」を持つ部品で発生する「ラトルノイズ」(「歯打ち音」とも呼ばれます)のメカニズム解明とモデル化手法の研究を行っています。
2022年度から産学共同での研究がスタートし現在2年目ですが、学側メンバの3大学(愛知工業大学、東京工業大学、島根大学)に多大なる尽力を頂き、順調に研究進捗しています。
ラトルノイズ研究概要
ただ、1つ困りごとがありました。それは「学側メンバが誰もラトルノイズを聞いたことが無い」です。市販車ではラトルノイズが目立たないように設計していますので無理もありません…。
メカニズム解明には現象を把握することが肝要ですので、そこで今回、ラトルノイズを発生させることに長けた(?)SUBARUにて体験会を実施させて頂くことになりました。
ご参加いただいたのは学側7名、産側5名の計12名。
まずはトランスミッションの構造や、ラトルノイズの発生シチュエーションについて、カットモデルを見ながら説明。産側各社から開発での苦労や着目ポイントなど補足頂きました。
会議室での説明 |
次に、事業所内の試乗エリアにて車両に乗りながらラトルノイズを体験頂きました。音が出るパターンと出ないパターンで聞き比べをしました。
準備した車両のうち1台でラトルノイズが出なくなるトラブルが発生しましたが、微妙な環境の変化で現象が変化するラトルノイズの難しさを体感頂けたかと…。
ラトルノイズの体験 |
試乗頂き、「ラトルノイズの課題感を認識できた」「イメージと違っていた」などご感想を頂けたので、体感頂いてよかったです。
一方で、「あまり気にならなかった」というご感想もあり、音の感じ方は個人差があり定量化は改めて難しいなと、主催者側が逆に勉強させてもらいました。
現象を体感頂くとともに、親睦も深めることが出来、研究の進捗に対して有意義な会とすることが出来ました。
遠路お越しいただいた参加者の皆さま、準備調整にご協力頂いた関係者の皆さま、ありがとうございました。
(音振動研究委員会 ラトルノイズ小WG S.W)
【研究テーマ詳細】
23A3-7-05 ラトルノイズ : ギヤ・スプライン衝突加振力予測_01 (
23A3-7-06 ラトルノイズ : ギヤ・スプライン衝突加振力予測_02 (愛知工業大学 神谷研究室)
23A3-7-07 ラトルノイズ : ギヤ・スプライン衝突加振力予測_03 (島根大学 田村研究室)