THEME研究テーマ

公募研究テーマ(Bスキーム)

2020年度

20B1-02 歯車表面への導電性インクのレーザー焼結によるスマートギヤの開発

研究:

京都工芸繊維大学 射場 大輔 教授
【研究概要】

 本研究では,歯車の稼働状態をin-situで測定できる機能を持たせた「スマートギア」システムを開発する.「スマートギヤ」とは導電性インクで印刷されたセンサ回路とアンテナ回路が歯車表面に実装されたものであり,歯車の高速運転時、センサから得られたひずみや振動などの情報を外部の受信システムによって非接触でモニタリングできるシステムを実現する.ワイヤレススマートギヤシステムを完成させるために,センサ側と受信側の二つのアンテナ対の周波数特性を揃えるために印刷精度を向上させるための基礎技術開発と,印刷されたアンテナ対の相対位置が周波数特性に与える影響を明らかにする.また,歯車と観測装置に印刷されたアンテナ対の磁気結合に,歯車の回転が与える影響をリターンロスによって評価し,位相の変化に対してロバストなリターンロス特性を有するアンテナ形状について考察する.さらに,金属を印刷対象とした場合の導電性インクのレーザー焼結条件を明らかにし,樹脂へ印刷したアンテナと特性を比較・検討することで,金属歯車で使用可能なアンテナの開発を行う.