【研究目的】
超高回転環境下における摺動部摩擦係数への影響が想定されるトライボ現象を検証し、摩擦係数の数値予測を行う。
【研究内容】
本WGではFY19~21の3年間、松本の式をベースとして混合潤滑領域の摩擦係数予測精度を向上する研究に取り組んできた。
ただし、これはDowson-Higginsonの計算式で油膜厚さが計算できる条件下であることを前提としている。ギヤの高回転化に伴い、
摺動部発熱・冷却量や潤滑到達量そのもののバランスが崩れることで、油膜厚さがD-Hの計算式と合わなくなる懸念がある。
FY22では高回転化を想定した環境で、摺動部せん断発熱の増加と
表面熱物性の違い、また潤滑油量不足(貧潤滑)による膜厚の変化と、
それによる摩擦係数への影響を評価・確認した。
FY23にはその条件領域を超高回転域(すべり速度10→20m/s
※3万rpm 周速50m/s相当)に拡大、膜厚変化の測定データN数を
増やすことで膜厚予測式まで構築することを目指す。