【研究目的】
電動機の小型&高回転(5万rpm超)を想定し、トラクション伝達による遊星ローラ減速機の限界を明確にしたい。
そのために、トラクション動力伝達能力、伝達効率から遊星ローラの最大減速比を明確にする。
【研究内容】
電動機入力5万rpm超の高減速機として遊星ローラを選択する場合、遊星ローラの外接円接触となるサン/ピニオンローラが最も厳しい運転状態になると想定される。
外接円の1対ローラによるトラクション動力伝達能力、および、伝達効率などのトラクション特性を求め、遊星ローラで取りうる最大減速比を明らかにする。
1)FY23:遊星ローラ減速比を決めるパラメータ(油膜厚さ、表面温度、面圧、軸間距離など)を解析を使い、洗い出す。
これらを踏まえ、既存設備(図1)の軽負荷範囲でローラ減速比違いのトラクション特性から遊星ローラの最大減速比を求める。
2)FY24:FY23軽負荷設備許容範囲内の結果から高負荷時のトラクション特性を予測する。
3)FY24~25:新構想設備(※,図2)により、高負荷条件含めたトラクション特性から遊星ローラの最大減速比を明確にする。
(※)FY23~24:電動機出力150kWを想定し、世界初となる新構想の動力循環式のトラクション伝達装置を提案、実証する。
<新構想設備メリット> 小規模レイアウト、超高回転、高負荷印加可能、効率試験の高精度化、低価格