THEME研究テーマ

委託研究テーマ(Aスキーム)

2024年度

機械摩擦・熱研究

24A3-1-02 超高回転化における摺動部発熱および潤滑油量に着目したトライボ基礎研究

研究:

九州工業大学 西川研究室

【研究目的】
超高回転環境下における摺動部摩擦係数への影響が想定されるトライボ現象を検証し,摩擦係数の数値予測を行う.

【研究内容】
本WGではFY19~21の3年間,松本の式をベースとして混合潤滑領域の摩擦係数予測精度を向上する研究に取り組んできた.ギヤの高回転化に伴い,摺動部発熱・冷却量や潤滑到達量そのもののバランスが崩れることで,油膜厚さがH-Dの計算式と合わなくなる懸念がある.

そこでFY22~23では高回転化を想定した環境(すべり速度~20m/s,3万rpm,周速50m/s相当)で,摺動部せん断発熱の増加と表面熱物性の違い,潤滑油量不足(貧潤滑)条件および粗さ方向による膜厚の変化と,それによる摩擦係数への影響を評価・確認し膜厚予測式を構築した.

FY24では構築した膜厚予測式の適用を超高回転域に拡張すべく,すべり速度30m/s(5万rpm 周速75m/s相当)まで拡大したときのせん断発熱,貧潤滑条件,接触形状および粗さ方向による膜厚の変化と摩擦係数への影響を評価・確認する.