What’s 駆動技術

産学連携

【産学連携】第3回 産学連携講座 in 九州大学 伊都キャンパス 椎木講堂

暑いぃぃ!メチャクチャ暑い。
そんな夏本番のさなか九州大学伊都キャンパスにて、
3回目の産学連携講座が開催されました。
今回は、「知の深化(旧きを知る)」をメインテーマにおいて
企画したのですが、とうとうこの話題を取り上げることになりました。
ズバリそれは、「ギヤの世界」!

歯車技術は、我々駆動系技術者にとって切っても切り離せない技術です。
最後の最後まで噛みついて離れない・・・大切な技術です。
ここに潤滑などのトライボロジが関わってくるとまさにカオス!

そんな本質的かつ重要な歯車技術が、日本のアカデミアにおいて

絶滅の危機に瀕しているらしいとの噂が聞こえてきました。
ここはひとつ、歯車技術の権威である九州大学の黒河先生と一緒に
盛り上げようとこの企画を立ち上げました。

さて、このテーマで集客力があるのだろうか???
不安な日々を過ごしTRAMIました。
でっ、その結果は。。。

なんと、Web参加が394名、現地参加が135名と大盛況でした!(*^v^*ホッ

ではでは、その内容をご紹介していきますね。
午前中の第1部では産学双方からの講演会、午後からの第2部では学の先生と
企業の技術者によるパネルディスカッションを行った後、各種ギヤやモーター
の分解展示会を行いました。

*********** 熱いぃぃ!講演  That’s so cool ! ***********

第1部の講演会では、

学側から九州大学の黒河先生、
産側からSUBARUの三好さんとTRAMIの理事でもある三菱の澤瀬さんから
貴重な講演をいただきました。
黒河先生は、学生の目線に立ってギヤの歴史や基礎、
そしてギヤがどのようなところに使われているかをわかりやすく丁寧に教えていただきました。
さすがは先生!その中でインボリュート歯車はスイスのお札にも使われているんだ!
インボリュート曲線まで書かれているのにはびっくり!

産からの講演では、

SUBARUの三好さんからハイブリットトランスミッションのプラネタリギヤを題材に、
全体構造の影響を考慮しながらμm(ミクロン)オーダーの設計をする難しさを語っていただきました。
産の人間からしてもディープな内容でしたので、
学生さんには少し難しかったかもしれません。
また、TRAMI理事の澤瀬さんからは
ギヤを実際の車両でどう使うかを
ランサーエボリューションの歯車機構を題材にしてビデオで比較させながら説明していただきました。
さすがは四駆の神様!
その時の澤瀬さんの表情も生き生きしており何だかうれしくなりました。(^^

******** 厚いぃぃ!人財 パネルディスカッション 語る、語る まだ語る ********


午後からのパネルディスカッションでは、

講演いただいたお三方に加えて日産自動車の熊谷さんも参加いただきました。
2つのお題
「私が考えるギヤの魅力」と
「ギヤが実現する新しい世界」について
熱く語っていただきました。
ギヤの技術を通じた人材交流の話や、海外のギヤ研究者の熱意や誇りの高さにも話が広がりました。
皆さんにたくさん語っていただきましたが、
今回のイベントで皆さんの意見が一致したポイントは以下でしたね。

・ギヤは紀元前から存在するが、動力伝達の唯一無二の技術であり今後も絶対になくならない技術である。
・ギヤは枯れた技術ではなく、まだまだやることは山ほどある。特に5万回転の超高速領域ではなおさら。

予告のブログで心配していた

「産と学(のギヤ)は本当に噛み合うことができるのでしょうか。…」
については、
上記について産と学の意見が一致したことから
少なくとも産と学のギヤはかみ合い始めたと思います!\(^o^)/
これから更にガタをつめて滑らかにかみ合いエンゲージさせるべく
我々タスクフォースは良き仲人を目指します!୧( ˃◡˂ )୨

******** 再び、熱いぃぃ! 分解展示会 学生さんの視線に注目 ********

さて、最後の分解展示会では
トラック用から小型車まで大、中、小のディファレンシャル・ギヤやAT用プラネタリギヤ、MT、LSD、
VOLKSWAGEN ID.3のモーター、インバーター、ギヤボックスの分解展示を行いました。
学生の皆さんも実際にモノを見る機会、触る機会がほとんどないこともあり、
添付写真のように目を輝かせて説明に耳を傾けていました。

やはり現物を見て触りながら説明を聞いたり、議論をするということは、
技術者にとっては、とても大事なことなんだなと改めて思いました。
次回の産学連携でも検討しますので、皆さまこうご期待!

あっ!

次回は12月だから相当の熱量が。。。((((;゚Д゚))))ガクガクブルブル

最後に、ご講演およびパネルディスカッションに参加いただきました皆様、
ご協力いただいた黒河先生と学生の皆さん、
そしてTRAMI事務局&運営委員の皆様、多くの皆様に、感謝の気持ちを込めてお礼を伝えたいと思います。
ありがとうございました。<(_ _)>

(産学連携T.F.: T.W.、J.M.、K.Y.、M.O.)