TRAMIの産学連携講座は、今回で5回目となります。
みなさん何回参加してくださいましたか?
初めての方、はじめまして・・・ようこそ産学連携講座へ!
今年もめちゃくちゃ暑い中、東海大学湘南キャンパスにて開催しました。暑いです。
今回は、すこしイベントの雰囲気を変えてみました。
爽やかな風の吹く中、オープンスタイルの講演会をイメージし、
カフェラウンジでの開催を企画してみました。まさに場所ありきの企画です。(^^
この場所、多くのドラマや映画のロケ地として有名な場所のようです。
その中で、このおしゃれな会場で、TRAMIのマニアックオタクイベントを開催してみたい、
そのアンバランスな魅力を追求してみたいという無邪気な思いからスタートしました。
思うのはらくちん。でも実現するのは大変。
多くの東海大学の先生、そして東海大学総合科学研究所の皆様に助けていただいて、
やっと実現した思いの詰まった会場です。
ちなみにテーマは、”摩擦、まさつ”・・・面白くなさそうですよね?(笑
でも生活の中だけでなく、駆動系技術において摩擦は切っても切れない大切な要素なんです。
駆動技術は、摩擦を減らして伝達効率を改善するのが常なのですが、
実は、摩擦そのものがなくなると力を伝達できなくなってしまう・・・
さらには、いままで摩擦という減衰要素で目立たなかった音や振動が顕在化してしまう・・・
そういったジレンマに襲われます。摩擦って・・・敵なの?味方なの?って感じです。
会場は、約230名もの方にお越しいただき、立ち見も出るほどの大盛況でした。
(リモートでも多くの方々に参加いただきました。ありがとうございました。)
講演テーマは、
・「摩擦の問題を抹殺!?トライボロジーの科学と技術」 東海大学 落合先生
・「摩擦は悪者とは限らない!?摩擦を使った機械」 東海大学 山本先生
・「レースエンジニアが考える摩擦のチカラ」 SUBARU 藤沢さん
ベーシックでアカデミックな内容から、現在のトランスミッション開発や研究室での活用事例、
そしてレースの現場で応用している摩擦技術といった、技術の源流から大海に至る過程を
ご講演いただいた・・・そんな感じでした。
「ふむふむ」「なるほどね~」「へぇ~そうなんだ」といった声が聞こえてきそうな
たいへん面白い講演でした。プレゼンターの皆様に感謝です。
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講座の後半は、現地にて 自動運転ミニカーレース を実施しました。
これはラジコンを改造した自作マシンで、決められたコースを自動運転で走行するというもの。
各種センサーや高精度カメラ、そしてPython等のプログラムで自動運転を実現するというものです。
学生からなる5つのチームに参加いただき、各チームでコースを無事クリアできるか?
何秒でゴールできるかという競争をしてもらいました。
みなさん短い検討時間でしたが、確実にクリアされるので「結構やるもんだね~すごいねぇ~」と
素直に驚きました。上から目線でどうもすみません。(謝
タイムトライアル本番では、80名の観客が集まり大盛り上がり。よかったよかった。
さて最後に、産の有志による本気のエキシビジョンです。
「大人の、大人による、大人げない本気を見せてやる!」と意気込んで、
SUBARU、ダイハツ、トヨタの技術者がスペシャルマシンを投入。
深夜まで事前学習をしていたらしいですよ。大人の本気、しっかり見させていただきました。
・・・マシンがスムーズにコースをクリアしていきます~~~
「ん?・・・あれ?・・・これって~自動運転??」
皆さんお気づきでしょうか?スムーズにコースをクリアすればするほど、
これって自動運転じゃないんじゃないかと疑いの芽が芽生えてくるんです。
会場の片隅から、こっそりラジコン操作しているかのような、うさん臭さが漂うんです。
でも、本当に自動運転なんです。信じてください。
トランスミッションなどの駆動技術も、自動運転技術が磨かれれば磨かれるほど
自分の存在をアピールしにくくなります。
たまには、派手な変速ショックで、駆動デバイスの存在をアピールしたいものです。
TRAMIの活動も、地中に潜り込みすぎないようアピールしていかねばなりませんね。
最後に、落合先生がおっしゃられていた”摩擦”の意味を繰り返しておきます。
1.物と物とがすれ合うこと。また、こすり合わさること
2.互いに接触している二つの物体のうち、一方が運動しようとするとき、
または運動しつつあるとき、その接触面に運動を妨げようとする力が働く現象
3.人間の社会関係で、二者の間に意見や感情の食い違いによって起こる
不一致・不和・抵抗・紛争など。軋轢(あつれき)
・・・3つ目が一番大切な気がします。
運営委員(K.Y)