What’s 駆動技術

合同調査

【合同調査】日経BP様主催 フォルクスワーゲンID3の分解展示会へ参加しました。

 2022年5月26日、初夏を思わせる暑い日に、

 日経BP様主催のフォルクスワーゲンID3分解展示会へ参加しました。

 

              

 

 会場は、新潟県燕市(ドラマ、下町ロケットのロケ地ですね)にある板垣金属株式会社様の展示場。

 初夏を思わせる暑い日でしたので、十分な換気を確保するために開け放たれた窓からは、

爽やかさと、いくぶん熱を帯びた風が流れ込み、さらに建物の最上階に位置する分解展示場は、

参加者の熱気とともに、とてもアツい場所でした。

 

     

 

 さて、この分解展示会は、日経BPさんの”徹底分解シリーズ”の一つのコンテンツとして企画されたもので、

TRAMIの合同調査メンバーが、車両そのもののベンチマークと、この企画ならびに展示方法等を

知るための活動として参加しました。

 

 私個人が注目したのは、この企画そのものの成り立ちと実行プラン。

この分解シリーズの責任者である日経BPの狩集(かりあつまり)さんにいろいろな話を聞きました。

 この方、自動車メーカーへの勤務経験はないものの、理工学系のキャリアを有しており、

本当に様々な技術に精通しているとお見受けしました。

そして何よりビジネススキルと熱量がかっこいい。

少し話しているだけで、一気に彼の魅力に取りつかれてしまいました。

 

 この徹底分解シリーズは、数年前から活動しており、その時代の注目すべき新モビリティの分解ならびに

解析を進めており、そしてその活動の思いは以下のようです。

 

 ・世界的に電動車の普及が活性化するにつれ、日本企業のBEVへの取り組みや、

  さまざまな技術革新を横目に考えてみると、世界各国、特に中国からの見えない圧力に対し、

  漠然とした危機感が生まれてきた。

 ・日本の自動車OEMだけでなく、部品メーカーは、電動化や技術革新の波に自分の考えを持って動くことが

  できているのだろうか?

 ・新しい技術や気づきを得るための一つのきっかけとして、この徹底分解シリーズを企画した。

 

  ・・・ふんふん・・・

  TRAMIの合同調査活動とほぼ同じ志を持った取組みであることを確認できました。

 

 そしてもう一つ、この活動にどんな方々がステークホルダーとして参加しているのかお聞きすると、

 「仲間は、この企画に魅力を感じてくださっている方々です。地方自治体や地域の企業の皆様、

  分解に際しては、自動車大学校の皆様にご協力をいただき、今に至っています。

  この展示場もそういったご厚意により提供していただいています。」

 

           

 

 「分解を一緒にやっていると様々な気付きがありますよ。注意して電池の分解とかする必要がありますが、

  近年、どんどん分解しやすくなっています。構造のシンプル化もあるでしょうが、

  LCAなど意志を持った設計もなされているんでしょうね・・・」

 

 話を聞くだけでは耳触りのよいサクセスストーリー。しかし本当は少々違っているようです。

 「ビジネスという観点から、クラウドファンディングなどやってみましたが、やはり、各ステークホルダの思いが

  細かく違うので、うまくいかない面があった。でも結局は”ヒト”とその”つながり”が肝です。

  ステークホルダーが望む魅力的なコンテンツを提供できるか?それはとても重要ですよね。

  そして、分解する対象車自体への興味と調査スピードは大切ですね。先を見た開発に活用するのですから、

  既存車の調査をゆっくりやっていられません。世の中の流れは早いですから・・・

 

 う~ん。話を聞けば聞くほど、熱い思いと、やっぱりそうだよね~とい深い納得を得られた話でしたが、

 ”TRAMIさんの動きは遅いでしょ?”  どど~ん!!

 と、心地よい痛みも”チクっ”と感じました。w

 

 狩集さんから、こんな言葉もいただきました。

 

「やはりステークホルダーに喜んでいただけるかどうかが一番大切ですね。ビジネスはそこから。

 あまりマニアックにならないように、進めていければいいですよね。」

 はい。おっしゃる通り!(笑

 5月の新潟はとても熱い一日でした。

(あれっ?分解展示の様子は、レポートしないの?)

 

                                       (運営委員 K.Y)